キャリアパス要件Ⅰ〜Ⅴの「つまり」まとめ(令和8年度版)

処遇改善加算の資料には「キャリアパス要件」がⅠからⅤまで登場します。令和8年度は数字の中身も一部変わったので、あらためて「つまり何をすればいいか」で整理してみます。

キャリアパス要件Ⅰ:役職と給与のルールを決めて書面にする

正式名称は「任用要件・賃金体系の整備等」。つまり――「この役職にはこういう人がなる」「役職や職務内容に応じて給与はこう決まる」というルールを定め、就業規則などの書面にして、全職員に知らせておくことです。常時雇用者が10人未満で就業規則の作成義務がない事業所は、内規の整備・周知でも代用できます。令和8年度は、⑧特例要件を満たす事業所に限り誓約が使えます。

キャリアパス要件Ⅱ:研修計画を作って実行する

正式名称は「研修の実施等」。つまり――職員と話し合いながら資質向上の目標や研修計画を作り、実際に研修を行うか、研修を受けられる機会を確保して、そのことを全職員に周知しておくことです。

キャリアパス要件Ⅲ:昇給の仕組みを設ける

正式名称は「昇給の仕組みの整備等」。つまり――勤続年数や経験に応じて昇給する仕組み、資格取得に応じて昇給する仕組み、あるいは人事評価などの基準に基づいて定期的に昇給を判定する仕組みのいずれかを設けておくことです。

キャリアパス要件Ⅳ:460万円以上の職員を1人以上つくる(440万円から引き上げ)

つまり――事業所の中に、改善後の賃金が年額460万円以上となる職員を1人以上配置することです。令和7年度までは440万円でしたが、令和8年度から引き上げられました。この要件は誓約による猶予が使えます。さらに、職場環境等要件で「全体14以上」の取組を実施していれば、この要件自体を満たしたとみなす代替ルールも新設されました。

キャリアパス要件Ⅴ:配置等要件(内容が明確になりました)

つまり――福祉専門職員配置等加算(居宅介護・重度訪問介護・同行援護・行動援護は特定事業所加算)の届出をしていることです。令和8年度の通知で、この要件の中身がはっきり示されました。また、重度障害者等包括支援・施設入所支援・短期入所・就労定着支援・居宅訪問型児童発達支援・保育所等訪問支援の6サービスは、そもそもこの要件が不要とされています。この要件に誓約の仕組みはありません。

まとめると

ⅠからⅢは「書面のルール整備」がメインで、⑧特例要件を満たす事業所は誓約による先取りが可能です。Ⅳは「実際にできているか」に加えて職場環境等要件による代替ルートもでき、Ⅴは対象加算の届出の有無・対象サービスかどうかで判定されます。この違いを押さえておくだけで、資料の読み方がぐっと楽になります。

本記事は令和8年3月31日付 障障発0331第1号通知(令和8年6月1日施行分)の内容に基づき解説したものです。詳細な適用可否は事業所の状況によって異なる場合がありますので、必ず指定権者にご確認ください。最終確認日:令和8年7月13日

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