処遇改善加算ⅠからⅣ、結局何が違うの?(令和8年度版)
「うちは加算Ⅱイなのに、隣の事業所はⅠロって聞いた。何が違うんだろう?」——令和8年6月の制度改正で、処遇改善加算の区分は「Ⅰイ・Ⅰロ・Ⅱイ・Ⅱロ・Ⅲ・Ⅳ」の6区分に増えました。結論から言うと、違いは「積み上げている要件の数」と「生産性向上の取組の有無」の2つの軸です。
まずは基本の4段階、Ⅳ→Ⅲ→Ⅱ→Ⅰ
処遇改善加算は、Ⅳを土台にして、要件を1つずつ積み増していくとⅢ→Ⅱ→Ⅰへとランクが上がる仕組みです。
- Ⅳ:キャリアパス要件Ⅰ・Ⅱ(任用要件や賃金体系の整備、研修の実施)と、職場環境等要件(全体8以上の水準)を満たす
- Ⅲ:Ⅳの内容に加えて、キャリアパス要件Ⅲ(昇給の仕組みの整備)も満たす
- Ⅱイ:Ⅲの内容に加えて、キャリアパス要件Ⅳ(年額460万円以上の職員を1人以上配置)と、職場環境等要件(全体14以上の水準)も満たす
- Ⅰイ:Ⅱイの内容に加えて、キャリアパス要件Ⅴ(配置等要件)も満たす
令和8年度の新しい軸:「イ」と「ロ」
令和8年度からは、ⅠとⅡにそれぞれ「イ」と「ロ」の2段階ができました。「ロ」は「イ」の要件に加えて、⑧令和8年度特例要件(生産性向上の取組を5つ以上実施、または社会福祉連携推進法人への所属、に加えて加算額の一部を基本給等に充当すること)を満たす必要があります。つまり「生産性向上や協働化に積極的に取り組んでいる事業所」への上乗せ評価が「ロ」というイメージです。
460万円要件には「代替ルール」がある
キャリアパス要件Ⅳ(改善後の賃金が年額460万円以上の職員を1人以上)は、令和7年度までの440万円から引き上げられました。一方で令和8年度からは、職場環境等要件で「全体14以上」の取組を実施していれば、この460万円要件自体を満たしたものとみなす代替ルールが新設されています。460万円の職員をつくるのが難しい事業所でも、取組数を増やすことでⅡイ以上を目指せる可能性があるということです。
まずは自分の事業所の状況を整理してみましょう
要件の名前や区分の数が増えて複雑に見えますが、当サイトの区分診断ウィザードでは、いくつかの質問に答えるだけで、目安となる区分と、その理由を確認できます。
本記事は令和8年3月31日付 障障発0331第1号通知(令和8年6月1日施行分)の内容に基づき、要件の全体像をやさしく解説したものです。断定できない部分や自治体ごとの運用差については、必ず指定権者にご確認ください。最終確認日:令和8年7月13日